コラム

カラダが”ふるえる”原因

“ふるえ”を気にしたことはありますか?
字を書くときや箸を使うとき、コップの水を飲もうとすると手がふるえる。じっと座っているのに頭がふるえてしまう。
日常生活に不自由を感じるほどのふるえ、悩んでいる人は少なくないようです。

“ふるえ”の原因
ふるえとは自分の意志にかかわらず、カラダが勝手に動いてしまう症状のこと。人前で緊張したとき、重いものを持ったとき、寒いときなどに現れるものは生理現象なので心配はいりません。
しかし次のような病気の症状として起きる場合があります。
パーキンソン病以外は他の症状が目立つので、ふるえで診察を受ける人はほとんどいません。
日常服用している薬にも、ふるえをおこすものが多数あります。

本態性振戦本態性振戦とは、明らかな原因がないのにふるえがある状態を指します。医学用語で原因がはっきりしないことを本態性といい、カラダの一部が規則的に一定の方向にふるえる状態を振動といいます。
65歳以上の5〜14 %にみられ、年齢が高いほど増加します。病気自体があまり知られていないため、自覚している人は少ないようです。

本態性振戦の原因
本態性振戦の原因はわかっていませんが、精神的な緊張で症状が強くでることから、交感神経が関係していると考えられています。
自律神経には昼間の活動しているときに活発になる交感神経と、夜間やリラックスしているときに活発になる副交感神経の2つの種類があります。この2つはアクセルとブレーキのような関係で、状況に応じてどちらかが優位になり全身のはたらきをコントロールしています。
また家族や親戚に同じ症状を持つ人がいる場合も多く、遺伝が関係していると考えられるため、家族性振戦と呼ぶこともあります。

本態性振戦の治療
一般的な治療法は、高血圧や狭心症などでよく処方されるβー遮断薬(アロチノロール塩酸塩)が使用されます。
この薬は神経の高ぶりを抑え、手指や首 への交感神経の刺激が和らぎ、ふるえが弱まることがわかっています。 内服してから1〜2時間で効果が現れ12時間ほど持続するので、人と会う時だけに薬を飲むなど、症状にあわせて服用することも可能です。ただし喘息や心臓病がある人は薬が使えない場合がありますので、主治医に相談しましょう。
脳の一部分に超音波を当てる外科的な治療もあります。薬の効果がなく、文字 を書くことや食事が困難という、生活の質が著しく低下している場合に選択されます。

抗酸化成分でストレス軽減
強いストレスに長時間さらされて交感神経が過度に優位になってしまう状態は、本態性振戦にとってよくありません。
そこで注目されているのが、野菜や果物に含まれるポリフェノールやアントシアニンといった抗酸化成分。国内外のさまざまな研究で、ストレス軽減、自律神経のバランスを整えて、心身を休息させる副交感神経に働きかけることがわかっています。積極的に緑黄色野菜 などを摂るのをおすすめします。

本態性振戦は、手足が麻痺して動かなくなる、歩行が困難になるということはありません。日常生活に支障がなければ、投薬やその他の治療に頼らなくてもよいと考える医師も多くいます。

人の顔が違うようにカラダの特徴も千差万別。ふるえも個性の一つと考えましょう。自分が思っているほど周囲の人は気にしていないことが多いものですし、初対面の人に「私はふるえる癖があります」と伝えるのも方法です。
症状を隠さないことで、ふるえを和らげることもあります。ご家族や周囲の人も、患者さんのふるえをいちいち指摘しないようにしましょう。本人が意識しないことが大切です。

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