コラム

暑さが脳に与える影響

記録的な猛暑が続いていますね。
“なんだかイライラ…やる気がでない、頭がぼーっとして気分が沈みがち、首や肩がこる”などの症状が2日以上続いていたら、暑さで脳が疲れきっている状態です。
普段よりも“飽きっぽい、集中力が続かない”と感じる人は、脳からのサインに注意してください。

カラダの中で暑さに最も影響を受ける脳
すべての器官の動きをコントロールする司令塔の脳は、自律神経を通して全身の機能を維持するために、大量の酸素を燃焼してエネルギーをつくり続けます。その際に熱と活性酸素が発生する、これが脳が熱くなる原因です。

じつは暑さに弱い脳。脳内温度が40.5℃を超えてしまうと、脳を構成するたんぱく質が変異し機能障害を起こします。それを避けるために鼻腔から毛細血管に冷たい空気を送りこみ、脳が加熱しないよう緩和しています。
また活性酸素は体内に侵入したウイルスを分解する働きがあります。同時にウイルスだけでなく、体中の正常な細胞まで見境なく攻撃するので、増えすぎると細胞の老化を早めてしまうのです。

もうひとつは自律神経が乱れること。現代人は悩みや不安などのストレスや慢性的に過労を抱えている人が多く、自律神経中枢に負荷がかかり脳がオーバーヒートするといわれています。
すると臓器機能の働きが鈍くなり、頭痛や発熱、だるさ、めまいなどを起こし、集中力も下がります。脳はカラダを安定した状態に戻そうと自律神経中枢に負荷をかけ続けるので、さらに疲労してしまう悪循環を生むはめに。
この状態を放っておくと、食欲不振や味覚障害、不眠、不安、焦燥感、便秘などの不調があらわれるとともに、全身の老化が加速します。

脳にとっての快適な環境作りには
省エネ推奨温度は28度ですが、脳に負荷なく家事や仕事がはかどる室内環境は22~24度が理想的。気温が25度以上になると、1度上がるごとにパフォーマンスが2%下がるという報告もあります。

脳は80%が水分でできています。気温が高くなる6月頃から肌から水分や塩分が蒸発する量が増加します。喉の渇きを感じなくても、1時間に1度は積極的に水分摂取するようにしましょう。スイカなどカリウムが豊富に含まれているもの摂取すると、熱を逃がしてくれますよ。

暑いときこそ、湯船につかりましょう!

ついついシャワーで済ませてしまいがちですが、ぬるめのお湯(37~39℃)に10分以上つかると、副交感神経の働きで精神が安らぎとリラックスした気分になれます。血管が広がり全身の血液循環が活発になると同時に、ほどよく汗をかくことで老廃物が体外に排出されます。入浴後と睡眠前には水分補給を欠かさずに。良質な睡眠を促す効果もありますので、ぜひ実践してみてください。

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