コラム

一年の健康は「便通」にあり!

「腸よく病気を制す!」私たちの健康は腸が握っていると言っても過言ではありません。
腸の健康と便通は切ってもきれませんが、食物繊維たっぷりの野菜や発酵飲料を摂っているのに便秘で悩んでいる方がいらっしゃいます。
今回はさまざまな便秘の原因を探ってみましょう。

便秘は女性特有の悩み?

日本人の5人に1人が悩んでいる慢性便秘。
女性に多いイメージがありますが、年齢・性別で調査した厚労省【 平成28年国民生活基礎調査】によると、男性は60代から増え始め、80歳以上では、ほぼ女性と同数となります。
年齢と共に便秘は男女共通の悩みとなっているのです。

自律神経の機能低下が便秘を招く

便秘は、腸閉塞や大腸がんといった病気が原因の器質性便秘と、消化器官などが原因の機能性便秘に分けられます。
一般的に便秘と言われるのは機能性便秘で、次の3つのタイプに分けられます。
①直腸性便秘
若い女性に多く見られます。便が直腸に到着しているにもかかわらず我慢を繰り返すことで、便意が脳に伝達されにくくなって起こる便秘です。

②痙攣(けいれん)性便秘
心理的ストレスが主な原因です。腸のぜん動運動が強くなりすぎて便が逆流します。また、排泄されるはずの便より、後から来た便が先に出てしまう場合もあり、下痢と便秘を交互に起こすこともあります。

③弛緩(しかん)性便秘
男女とも、年齢と共に増加するのがこの便秘です。大腸のぜん動運動や筋力の衰えで、便を押し出すことができなくなる便秘で、原因は自律神経の乱れにあります。
自律神経には交感神経(アクセル)と副交感神経(ブレーキ)があり、体調を整えています。
心臓や肺などはアクセルである交感神経が活発になると働きが盛んになりますが、胃や腸はこの神経の働きが強いと「ぜん動運動」が鈍るので、食べ物を上手く運べなくなります。

胃や腸がしっかり働くためには副交感神経が優位に働く必要があります。しかし胃や腸を動かすこの神経は男性で30代、女性は40代から低下することが解かってきました。
老廃物である便が腸内に長く滞留すると悪玉菌だけでなく、炎症物質が増加し、大腸がんなどさまざまな病気のリスクが高まります。
年齢とともに弱まる副交感神経の働きを高めるためにも、文末の運動とともに腹式呼吸を取り入れてみましょう。

便秘薬が腸内環境を悪化!

便秘薬の常用は腸本来の機能を低下させる原因になります。
便秘薬(下剤)は例えれば「強心剤」のようなもの。心臓が弱っている時に使えば一時的に心機能が回復しますが、常時使えば寿命を縮めます。
便秘薬も常用すれば大腸を疲弊させ、効果が無くなるばかりか、腸粘膜の絨毛が擦り減り、腸の神経細胞までがダメージを受け、ぜん動運動ができなくなります。

 

上は国立病院機構 久里浜医療センターに掲載されている大腸内の写真です。
長期間便秘薬を使用した結果、大腸内が黒く変色し、腺腫(ポリープ)まで出来ていました。
こうならないためにも便秘の改善には薬ではなく、日々の生活を見直すことが重要です。
ただし、改善には悩んだ期間と同じ時間がかかる場合があります。
年齢と共に食が細り、運動量が減って便秘から抜け出せない人がいます。また便秘解消のために食物繊維をたくさん摂っているのに、便秘を悪化させている人もいます。
食物繊維には不溶性と水溶性の2つがあります。
すでに便秘に悩んでいる人は、海藻類や豆類、果物などに豊富に含まれる水溶性食物繊維を多く摂るように心がけてください。

 

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