コラム

注意すべきは糖だけじゃない!

前回、糖尿病と食物繊維についてお話しましたが、糖尿病の人は糖の摂取量に注意すれば良いという理屈で、糖以外の栄養素、脂質とたんぱく質でエネルギーを補い、ご飯などの主食は×、肉や魚などの主菜は○、で良いのでしょうか。

主菜、特にお肉には飽和脂肪酸が豊富です。これは動脈硬化の原因となり、心筋梗塞などの循環器疾患を増やしてしまいます。

糖尿病の人はそうでない人よりも3倍以上も心筋梗塞の危険性が高いので、飽和脂肪酸を避けなければなりません。

この飽和脂肪酸を省くと、たんぱく質と不飽和脂肪酸でできた脂質が残ります。

この中でたんぱく質に注目したのが、高たんぱく質食、ハイ・プロテイン・ダイエットです。炭水化物が少ないことから、低炭水化物食、ロー・カーボ・ダイエットに分類されることもあります。

腎臓への負担

 

たんぱく質には、炭水化物にも脂質にも含まれていない元素の窒素が入っています。窒素は体で使われた後、腎臓で濾されて尿の中に捨てられます。

ところが糖尿病が引き起こす問題の1つに、腎臓が血液をろ過して尿を作る機能を少しずつ落としてしまうという合併症、糖尿病性腎症があります。

糖尿病の人や腎機能が低下している人がたくさんのたんぱく質を摂取すれば、当然多くの窒素が腎臓に負担をかけます。その状態が何年も続いたらどうなるでしょうか。

最後には、腎臓が全く働かなくなります。こうなってしまうと機械を使って血液をきれいにしなければなりません。これが人工透析です。

糖尿病でなくても、もしあなたが既に腎機能の低下があるようであれば、高たんぱく質食には注意してくださいね。

お塩とカリウム

高血圧の原因と言われる塩。1日の摂取量は1975年では1日あたり14㌘、現在では9.7㌘とかなり減ったようです。

ところがその間、エネルギー摂取量も同じように減ってきたので、塩味の濃さは、ほとんど変わっていないのです。

塩とは反対に、塩分を排泄し高血圧予防に役立つのがカリウムです。じつはこのカリウム、植物、動物を問わず、どんな細胞にも含まれている栄養素です。

グラムでなくカロリー当たりの含有量で比べると、野菜がダントツに含まれています。

国で比較すると、日本はイタリアに次いで、世界で2番目に野菜と果物を多く食べているそうです。ならばカリウムも十分に摂取できていると思いきや……、下位をウロウロしています。

何故でしょうか。

日本では、野菜は丁寧に皮むきし、サイの目や薄切りにする習慣があります。

そのため表面積が増えて、水溶性のカリウムが溶け出しやすくなってしまうのです。葉物はゆで汁から上げて水にとり、さらにしっかりと絞っています。

お米もヌカをとってしまうので、せっかくのカリウム含有量は半減、繊細なればこその日本料理の大きなマイナスポイントです。

それに比べると西洋の家庭料理は、煮汁ごと食べてしまうのが一般的で、しっかりカリウムを摂取できています。

和食の中で、唯一と言って良いほど、煮汁ごと頂けるのが味噌汁です。

味噌汁の塩分を相殺してくれるのも、具として入っている野菜なのですね。

味噌汁離れせず、お野菜たっぷりでいただきましょう。できれば、朝食時が理想です。

朝食を摂ると、身体は活動的になり、運動不足の解消へと導き、野菜や果物の摂取量も増え、肥満を招きづらい生活習慣になるというデータが揃っています。

朝の味噌汁が、一日のリズムと健康的な食習慣を支えてくれる「おいしい目覚まし時計」になりますね。

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