コラム

自然治癒力を高めよう

夏の暑さが一段落した9月は体調の変化が出やすい時季。これを最近では夏バテならぬ秋バテといいます。「なんだか元気がない」「食欲がない」という方もいらっしゃると思います。自分の力で病を癒し、治す自然の力を高めませんか。

『食』は『人に良い』と書きます。普段から自然治癒力を高める食生活を意識すれば、秋バテの解消だけでなく病気やケガに負けない体を作ることができます。今日から実践して元気を取り戻しましょう。

 

食事で先人たちの知恵を知る

【身土不二(しんどふじ)】
私たちの身体は、自然環境や風土と切り離しのできない「一つの物」という考え方。例えば、暑い国では水分を補給できる南国特有の果物や野菜が育ちます。
そこで暮らす人々にとっては、暑さをしのぎ体調を整えますが、寒い地方や冬の日本で食べたら身体が冷えてしまいます。
住んでいる土地の自然の恵み、旬の食べ物を中心に摂ることで、暮らしている場所の気候・風土に適応し、命と健康を育みます。

【一物全体(いちぶつぜんたい)】
命あるものを丸ごと食べるという考え方。私たちの身体に余分なものはひとつもないように、野菜も穀物も魚も、全体としてバランスのとれた栄養となっています。
野菜は根から葉まで、小魚は頭から尾まで全部食べます。穀物なら精白された穀物ではなく、現実的に可能な範囲で、玄米や小麦粉の全粒粉を摂るのが良いとする考えです。

 

丸ごと食べて自然治癒力を高めましょう

【ゴボウの皮は剥いてはダメ】
泥やアクと思われがちのゴボウの皮。あの褐色は体のサビを落とすポリフェノール「クロロゲン酸」。毛細血管を拡張して血液をサラサラにする効果があります。

【人参は皮をむかないで!】
人参の皮は非常に薄く、出荷前の洗浄で泥と一緒に洗い流されます。皆さんが皮と思って剥いていた部分は内鞘(ないしょう)細胞といってカロテンやポリフェノールが最も含まれている部分です。

【ジャガイモも皮に栄養が!】
じゃがいもの栄養素の20%が皮に含まれます。ビタミンB2やカリウムやマグネシウム、鉄などのミネラルのほか、食物繊維も豊富。蒸し、揚げ、焼き、様々な調理方法で皮ごと食べましょう。
ただし、緑色になったモノは食べちゃダメ!毒性成分であるソラニンが含まれています。

丸ごと調理をすると栄養満点、しかも手間もゴミも減らすことができて一石三鳥です。

 

歯の数が教える食物比率5:2:1

人間の歯の形状は穀物をすり潰すための臼歯が20本、野菜を噛み切るための門歯が8本、肉を割くための犬歯が4本です。
この比率で食事内容を考えると・・・

 

実際はどうでしょう?私は夕食の内容を1ヶ月ほど写真に撮ってみたのですが、肉類、穀類が圧倒的に多い状態でしたので、さっそく野菜類を増やし、バランスをとるように変えてみました。

ぜひ皆様も身土不二、一物全体の食の考え方、歯の数の割合を参考に献立を考えてみて下さいね。

 

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