コラム

⑦界面活性剤が髪にダメージを?

髪の毛は生命の維持にかならずしも必要というわけではありません。しかし、見た目の印象を大きく左右するので、抜け毛や薄毛、白髪などが悩みの種となっている方も多いでしょう。

髪の悩み、とくに薄毛・脱毛は男性特有のイメージでしたが、近年、女性にとっても大きな悩みのひとつとしてあげられるようになりました。

どうして髪のトラブルが起きてしまうのでしょう? その原因は多岐にわたります。ホルモンバランスの乱れが髪のトラブルを招くケースもありますし、乱れた食生活によって抜け毛が誘発されることもあります。

そして、見落とされてしまいがちなのが、毎日髪や頭皮をきれいにしようとするはずのシャンプーとトリートメントが、頭皮にダメージを与えているというケースが少なくないのです。

 

シャンプーの界面活性剤!

水と油を混ぜ合わせる乳化剤というものをご存じでしょうか?これはコーヒーに入れる市販のコーヒーフレッシュ、つまり水と油を混ぜた「ミルク風のサラダ油」にも使用されているものです。(わたしはこのことを知ってから、一度もミルク油を使ったことがありません)

食品に添加する場合は乳化剤といいますが、洗剤などに使用する場合は「界面活性剤」と呼びます。本来は混ざることのない水と油を混ぜ合わせる(溶かす)ことができ、油汚れなどを簡単に落とすことが可能となるので、界面活性剤はシャンプーに使用されています。頭皮の皮脂を強力に落とすことができますので、いいように思うかもしれません。

普段は髪に覆われていますので、あまり意識することはないかもしれませんが、頭皮はとてもデリケートです。そんな場所を洗浄力の強いシャンプーで洗うのですから、頭皮の皮膚細胞がカラッカラになります。さらに界面活性剤とともに欲しくもない合成添加物までが毛穴の奥まで入り込み、毛母細胞までダメージを与えてしまうそうです。最近は、分子の小さい「ナノ」が流行っていますからなおさらです。
なので、髪の毛のつけ置き洗いなど、もっての外ですね。

皮脂は大切!

わたしたちは、コマーシャルやヘッドスパなどで、「髪穴にある皮脂を取りきって、サッパリきれいに!」と刷り込まれてきました。皮脂は髪の成長にとって不要なものであり、ないほうがよいと思っている方が多いのです。

皮脂は、頭皮にとって良くない物質を皮膚や毛穴に染み込ませず、保護する役割を担っています。(皮脂に棲息する常在菌も、頭皮を悪玉菌から守ってくれているんですよ)
頭皮の毛穴は顔の毛穴の2~3倍の大きさなので、皮脂は簡単には詰まりません。思春期のニキビ面の中高生でも、頭皮のニキビをみることはまずないです。あっても1個2個程度でしょう。

皮脂を洗い流してしまうと、紫外線などの刺激にも弱くなります。でも、それだけではありません。失ってしまった皮脂を補おうと、過剰に皮脂を分泌する体質になってしまいます。結果として、長い人生、いつもベタベタ髪の原因になります。

健康と見た目のどっちを選ぶ?

シャンプーだけでなく、染毛剤やトリートメントなどにも界面活性剤が使用されています。そればかりか、添加物として有害な化学物質がたくさん使われているので、知らず知らずに経皮吸収され徐々に蓄積されていくのだといいます。

髪を美しく保つため?のシャンプーや染毛剤、トリートメントなどが、あなたの思いとは逆に、頭皮にダメージを与えていると、一度足を止めて考えてみてはいかがでしょうか。
成分表をじっくりとご覧ください。聞いたこともない名前が羅列していませんか。それらの成分が、とくにナノ成分があなたの頭皮の毛穴から、体内に侵入してくると考えると怖いです…。

まずは、シャンプーの時間を20秒から30秒程度にする、トリートメントは頭皮につかないようにして早く洗い流すなど、せめて工夫をされることをお勧めします。

※ 近年流行りのナノは、シャンプーや化粧品など多岐に使用されています。 ナノは粒子サイズが小さいため、従来の材料とは異なる特性や形状を有することにより、人体の健康被害への指摘が出始めました。詳しくは、日本化粧品工業連合会の、ナノマテリアルに関する調査 ⇦  2020年調査をご参照ください。そのなかの20/4/13報告書  をみると、日本でもさかんに研究が進められていることがわかります。

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