コラム

イライラや落ち込みを解消!毎日を心穏やかに過ごすための腸活習慣3選

悲しいこともないのに気分が落ち込んだり、無性にイライラやムシャクシャすることはありませんか。

日々の生活で、様々な気持ちに変化するのは自然なことですが、コントロールできないほど気持ちが暴走してしまうのは、自分でも辛いですよね。周囲の人たちとのコミュニケーションにも影響する恐れがあります。

近年、腸と脳の密接な関係「脳腸相関」が明らかとなり、腸は精神面にも大きな影響を与えていることが分かってきました。

腸活と言えば食生活が注目されがちですが、生活習慣も腸への影響が大きいもの。

今回は、心穏やかに過ごすために取り入れたい3つの腸活習慣について解説していきます。

 

腸が不調だと脳も不機嫌に

腸ではさまざまな免疫機能のコントロールや、感情や気分を左右するいろいろなホルモンを分泌しています。

腸には、独立した神経系機能があり、さまざまな内臓に直接指令を出しています。

腸と脳は、脊髄にある迷走神経によって密接に連絡を取り合い、体全体をコントロールしているのです。迷走神経を刺激する物質を出す腸内細菌がいることも分かっています。

つまり、メンタルにも大きく影響しているのが、腸や腸内環境というわけです。

体内の幸せホルモンと呼ばれている「セロトニン」という物質のほとんどは腸で作られています。また、腸内フローラは心の健康に大きく影響していることも数々の研究により明らかにされてきました。

カリフォルニア大学では、腸内環境と精神の安定性を調べる実験を行っています。この実験では、腸内環境を整えるヨーグルトを食べるグループ、ヨーグルトに似た乳製品を食べるグループ、特に食べ物を指定しないグループの3グループに分け、4週間後の精神的な安定性をテスト。その結果、ヨーグルトを食べたグループは感情が穏やかになることが分かりました。

そのイライラ、腸内細菌が原因かも…

誰でも小さなことでイライラすることや、カッとなって大声を出すことがあると思います。ただ、「私はそういう性格だから」とか「短気は遺伝だから」と決めつけるのは早いかもしれません。

マウスを使った実験では、腸内細菌を持たないマウスが一般的な腸内細菌を持つマウスに比べて、攻撃的になる傾向にありました。

イライラしたり怒りっぽくなるのは、腸内環境の乱れが影響している可能性もあるのです。

心穏やかになるための腸活習慣3選

ここまで、メンタルと腸との関わりについてお伝えしてきました。それでは、いよいよ、毎日を穏やかな気持ちで過ごすために行いたい腸活3選を解説していきましょう。

①除菌、殺菌し過ぎない

現代人の腸内フローラは細菌の多様性に欠け、バランスが悪い状態にあるそうです。

また、清潔度の高い先進国では衛生状態が低い国に比べ、アルツハイマー病の発症率が高いという報告もあります。

インフルエンザなどの感染力が高い感染症が流行しているときには、もちろん、手洗いやうがいといった除菌が必要です。しかし、除菌のしすぎは健康維持に役立つ菌まで殺してしまいます。

良い腸内フローラを保つためにも、過剰な殺菌や除菌は控えた方が良いでしょう。

②安易に抗生物質に頼らない

体の不調を感じたときに、余っている抗生物質や風邪薬を安易に摂取するのは避けましょう。

抗生物質は、細菌全般に作用する薬のため、風邪とは関係ない良い働きをする菌にも大きなダメージを与えます。

また、市販の風邪薬や鎮痛剤、解熱剤などに含まれる成分の中には、腸粘膜を弱らせるものも…。

使い続けると、腸のバリア機能を弱めてしまう恐れがあります。素人判断で使用し続けるのは避けましょう。

③寝る前の行動を改善!睡眠の質を上げよう

副交感神経が優位の時に、腸は活発に働きます。副交感神経が優位となるのは睡眠中やリラックス時です。睡眠のリズムが崩れ熟睡できない状態が続くと、腸も正常に働けません。

メラトニンというホルモンが睡眠に大きく関わっていますが、このメラトニンのもととなるのがセロトニンです。セロトニンは体内の約7割が腸で作られると言われており、質の良い睡眠のためには腸内の環境を整えることも大切だと言えます。

睡眠の質を上げることで腸の働きを整え、腸内環境を改善することで、さらに良い質の睡眠を得られます。

寝る前に行いたい!腸と睡眠の改善習慣
・夕食は寝る3時間前までに。
・夕食後は照明を抑えめに。テレビやパソコン・スマホを見ないようにする。
・夜間は明るい場所にでかけないようにして、体内時計を正常に保つ。
・理想は23時~7時の睡眠。6~8時間がおすすめ。

良い生活習慣で毎日を心穏やかに過ごそう

良かれと思ってやっていた除菌などの習慣や、健康のために飲んでいた薬が逆にメンタルを揺るがす原因になっているかも。

生きていると心がざわついたり、落ち込んだり、さまざまな変化があります。

落ち込んでしまう日や、イライラするときこそ、毎日の生活習慣を少し見直してみてくださいね。

 

脳腸相関についてはこちらの記事でも紹介!
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