コラム

減塩に頼らない高血圧対策!血圧を下げるために取り入れたい4つの習慣とは?

健康診断や病院で「血圧が高めですね」と言われると憂鬱な気分になりますよね。減塩に気をつかったり、血圧を下げる薬を飲んでいるという方も多いと思います。

しかし、減塩は食事が味気なくなってしまいますし、降圧剤は副作用が不安で飲みたくないというのが本音ですよね。

実は、生活習慣を改善するだけで、薬や減塩に頼らなくても血圧を下げることができると言います。

そこで今回は、高血圧対策に取り入れたい4つの習慣をご紹介。ぜひ、毎日の生活に取り入れて、平常な血圧を目指してみてくださいね。

 

習慣①:深呼吸でリラックス

高血圧の薬を何種類か使っているのに血圧が下がらないという患者さんを対象とした研究で、定期的に深呼吸を行ったところ血圧が下がったという結果があります。

この研究の呼吸では装置を使用していますが、誰でもできる深呼吸をぜひ生活に取り入れましょう。

呼吸を意識するだけで動きを調整できる肺は、ヒトの意思で制御できる数少ない臓器です。意識的に深呼吸を行い肺の動きを良くすると、自律神経に影響を与え、血圧を調節する腎臓の働きも良くなると言われています。

また、見逃せないのは肺と心臓との深い関わり。息を大きく吸い込むと心臓に戻る血液が増加し、息を吐いているときには心臓に戻る血液が減少します。この周期は自律神経にも影響しているため、血圧にも深く関わっています。

緊張しているときに深呼吸をすることで、副交感神経が優勢のリラックスモードになり、血圧を下げる効果もあります。腎臓の保護にもつながるため、血圧を下げる良いサイクルが期待できるのです。

習慣②:起きたときと寝る前に水を飲む

「水を飲む」習慣も、深呼吸と同じぐらい簡単で、誰でも実践できるおすすめの習慣です。方法は、朝起きた直後と、夜寝る前にコップ1杯の水を飲むだけ。

多くの現代人は脱水傾向にあると言われていますが、朝起きた後と夜寝る前に200㏄ずつの水を飲むだけで血圧が下がるという研究があります。

大切なことはお茶でもコーヒーでもなく水を飲むこと。白湯でもかまいません。コーヒーやお茶が持つ利尿作用は、体内の必要な水分も排出してしまう場合があります。

血圧を下げるためには、お水をしっかり飲みましょう。

習慣③:ゆる~い運動

運動をすると体重が減って血圧が下がると思っている人も多いでしょう。しかし、体重が減らなくても、運動には血圧を下げる効果があります。しかも、身体機能が向上し、心血管疾患のリスクも減少し一石二鳥です。

ただし、やみくもに体を動かせばよいというものではありません。急に激しい運動を始めると、体を傷めるだけでなく突然死のリスクも高まります。中でもサイクリング、ジョギング、ハイキングは突然死の多い運動です。

特に動脈硬化を起こしている人は、突然死のリスクが高まるため、高血圧の人は要注意。最初はストレッチやウォーキングなどの準備運動をして、体を徐々に慣らし、血圧が急に上がらない様に気をつけましょう。

軽い負荷の運動でも効果を期待できます。やらないよりは少し運動を取り入れる方がマシといった軽い気持ち十分です。

中でも、おすすめはヨガや太極拳などの呼吸を伴うゆったりした動きです。体を気持ちよく伸ばしながら、深呼吸を行うことで、筋肉の増強や、肺活量や抗酸化力のアップ、リラックス効果、免疫力の向上などの作用も合わせて期待できます。

一年ほど前、受診したクリニックで私も血圧が高めと注意されました。そこで、半年ほど前からヨガを週に1回から2回行っていた結果、先日はクリニックの医師に血圧の数値が下がっているとびっくりされました。

習慣④:7時間ぐらいの睡眠

言うまでもなく、寝不足の日は疲れが取れずに体調不良になりますよね。短い睡眠時間は血圧を上昇させるだけでなく、生活習慣病を招く元です。

近代化とデジタル化の影響で、近年の日本人は睡眠時間が短くなりつつあります。また、「若い頃は徹夜だって大丈夫」なんて言われがちですが、意外なことに寝不足で血圧が上がりやすいのは若い世代の方だそうです。

Grandner M, Mullington JM, Hashmi SD, Redeker NS, Watson NF, Morgenthaler TI. Sleep duration and hypertension: analysis of>700,000 adults by age and sex. J Clin Sleep Med. 2018, 14(6):1031-1039.doi:10.5664/jcm.7176より抜粋し引用、一部改変。

アメリカの医師による大規模な研究では、7時間前後の睡眠時間がもっとも高血圧のリスクが低かったという結果となりました。

睡眠時間は長すぎても、短すぎても健康へのメリットが減少します。また、座ったまま寝るよりも、仰向けに横たわって寝るのが一番良いと言われています。

血圧のためにもぜひ、毎日の睡眠を見直してみてください。

高血圧対策は生活習慣の見直しから

今回紹介した4つ習慣は、費用もかかりませんし、副作用の心配もありません。高血圧だけでなく、体全体にも嬉しい効果を感じられると思います。ぜひ、毎日の生活習慣に取り入れてみてくださいね。

 

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