コラム

サプリメントって本当に安全?

最近では簡単に成分を摂ることのできるサプリメントが人気ですね。
ドラッグストアやコンビニでも気軽に購入できるので、補い切れない栄養補助といった目的で使用している方も多いと思います。

でも、安全なのでしょうか?

もちろん、国内で市販されているサプリメントを飲んだからといって、短期的に問題が発生するようなことはないでしょう。
とはいえ、長期的な使用においては、必ずしも安全であるとは断言できないのです。

■毒物学におけるサプリメントの危険性とは?

「毒物」というと、身体に害をなす特定の物質とイメージされますね。
しかし、毒物学の基本原則では、単一の投与量が高ければどんな化合物であっても有毒になる可能性があるといいます。
サプリメントだって例外ではありません。

「1粒にトマト○個分のリコピンを含有!」「ブルーベリー○粒分のアントシアニンを配合」、といった売り文句で販売されているものをよく目にします。
大量のいち栄養素が含まれている、イコール  健康にいい! と考えてしまう方も多いかもしれません。

ですが、私たちの身体、細胞は、想像以上に複雑なもので、特定の栄養素や成分のみを多量に摂取しても、健康が向上するとは限りません。

短期的には効果を感じても、本当の意味での健康に導いてくれるとは限らないのです。

それどころか、特定の成分を抽出したものだけを長期間摂取し続けると、健康に害をなす可能性がとても高くなると、多くの研究調査が証明しています。

たとえば、女性を対象にした8年にわたる研究によると、1000㎎のビタミンCサプリメントを長年飲み続けると、白内障のリスクが数十%も高くなるというのです。

マルチビタミンのサプリメントの長期飲用は、失明率の高い加齢黄斑変性のリスクを20%以上高めにし、男性であれば前立腺がん、60歳以上の女性では、心疾患やがんなどの死亡率が上がると発表されています。

健康に良いとされるビタミンであっても、いろいろな成分と一緒に、つまり野菜や果物などの食材から摂りましょう。

■基本はやっぱり食生活

サプリメントはとても便利です。
ですが、前述の通り、特定の栄養素だけで救われるほど、私たちの身体はシンプルなものではありません。
さまざまな食品をまるごと、バランスよく摂取することが重要なのです。

特に大切なのは、植物などを積極的に摂取することです。古代ギリシャの時代より、「植物を中心とした食事をすれば穏やかで、無病息災に日々を過ごせる」と語られています。
食べ物が、私たちの健康に大きな影響を与えることは想像に難くないですね。

サプリメントの全てを否定するわけではありませんが、食生活をしっかりと見直すことが本当の健康に繋がるのですね。

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