コラム

コロナ禍だからこそ、熱中症に注意を!

8月2日からの1週間で8000人近くが救急搬送され、ついに3万人越え。熱中症の患者数が前年同時期より1万人以上も増えている今年の夏。前線の停滞による大雨の影響で、ここしばらく酷暑自体は鳴りを潜めていますが、8月下旬にもう一度、暑さのピークが来るといわれています。熱中症で119番に助けを求めてもコロナを疑われ、スムーズな治療もままなりません。急激な感染拡大が続き、マスクを手放せない今だからこそ、熱中症にはくれぐれも気をつけましょう。

指と舌で簡単!脱水症チェック

熱中症は「脱水症状」から進行しますので、体内の水分量が足りているのかどうかを知ることが大切です。そこでオススメなのが次の方法。強烈な日差しの下で過ごした時や、ちょっと気分が悪い時など、いつでもどこでも簡単にチェックできますので、ぜひ!

《親指で確認》

①親指の爪を白くなるまで押して、パッと離す。

②再び肌色になるまでの時間を見る。

判断基準
すぐ肌色に戻る・・・正常。
1.5秒程度・・・・・・軽症の脱水。
1.5秒~3秒・・・・中程度の脱水。
3秒以上・・・・・・・・重度の脱水。

 

《舌の色、かたちで確認》

健康な舌・・・健康な人の舌は色が赤く、 表面は滑らかです。

熱中症の舌・・・脱水を起こしている人の舌は 赤黒く凸凹しています。

 

あれ?熱中症かも。どうしたら?

熱中症は日中の屋外だけでなく、風通しの悪い室内や加熱調理をするキッチンなど、熱がこもってしまう場所で発症します。
大量の発汗やふらつき、頭痛や吐き気といった症状が出ている時は、涼しい場所に移動し、首筋やわきの下、股関節を、最低でも10分以上は冷やし続けてください。
このとき同時に水分の補給をしてください。ただし、うまく飲み込めなかったり意識がもうろうとする場合は、すぐに119番へ!

手のひらクールダウン

そこまで重症ではない場合、簡単にできる体を冷やす方法が「手のひらクールダウン」。手のひらには体温上昇に反応して開通する動静脈吻合という血管があります。大量の血液を手に通すことで放熱するラジエーターの役割があり、効果的に体温を下げることができます。

①自宅にいる時
10~15度くらいの冷水を張った洗面器に5~10分間、両手をつけます。ちなみに夏の水道水の温度は30度近くになることもあるので、氷を入れてヒヤッと感じる程度まで下げましょう。

 

②炎天下に外出する時
保冷剤をいくつか保冷バックに入れて持ち歩き、暑くなってきたらタオルに包んで手に握るとよいでしょう。その際、大量の汗をかく前に手を冷やしておくことが大切です。

さらにお手軽なのが自動販売機のペットボトルを使う方法。自動販売機の冷たい飲料の温度は5度に設定されています。はじめはタオルかハンカチを巻いて冷えすぎないよう注意して握り、適温になったら直に持つとよいでしょう。

いずれの場合も手の血流を活発にするために指先を動かしましょう。冷やした血液を体に流し戻すことで、体温を下げる効果が高まります。なお、氷水や保冷剤が冷たすぎると血管が収縮して血流が悪くなり、クールダウン効果が発揮されませんのでご注意を。

ちなみに手のひらクールダウンは、就寝前に行うと眠りの質を高め、安眠効果もあるので試してみてくださいね。

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