突然ですが質問です。テレビを見たり、スマホで動画を楽しむとき、どんな姿勢をしていますか?
私はついつい背中を前かがみにしてうつむいていて、整骨院でストレートネックだと言われてしまいました。
首の骨は本来カーブがあり、このカーブが頭の重さを分散して支えていますが、ストレートネックはまっすぐになってしまっていることで、肩や首の負担がかかっている状態です。
姿勢の悪さは、ストレートネック以外にも、さまざまな不調の原因ですが、ついつい姿勢が悪くなってしまうという方も多いのでは?
今回は、「姿勢と健康」の関係と「姿勢を良くする方法」について解説していきます。
悪い姿勢が招く不調の症状
姿勢が悪いと骨格がゆがみ、全身に数々の不調や病気を招きます。
コンピューターやスマートフォンを使用する人は、前かがみや頭を前に傾ける姿勢で見下ろす人がほとんどです。首は約4.5~5.4kgある頭の重さを支えています。しかし、首が前に15度傾くだけでその負荷は約12kgに、45度傾くと27kgにまで増加。この首の負担がストレートネックを招く原因です。
背筋を丸めた前かがみの姿勢は、骨盤が後ろに傾きます。すると、骨盤の中に位置する臓器を支えにくくなり、加齢とともに臓器脱や尿失禁を起こやすくなります。
また、仕事などで長時間かがむ人は、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症のリスクが高いことも分かっています。
1911年と1990年、それぞれのヒトの背骨を比較した結果、現代人の背骨は大きく湾曲し、姿勢が悪くなっています。正しい姿勢への認識が失われつつあり、さまざまな世代で悪い姿勢の人が増え続けているのです。
姿勢を良くする方法とは
急にまっすぐ立ったり、座るときに背筋を伸ばしたところで、良い姿勢が身に着かなければ意味がありません。習慣づいてしまった、悪い姿勢の癖を捨て去ることが必要です。
そのためには使わなかった筋肉を鍛え直す必要があるかもしれません。しかし、それだけの価値は十分あります。正しい姿勢が身に着けば、エネルギーの消費量を増やすことができ、慢性的な痛みや、ケガの防止にもつながります。
また、正しい姿勢の方が楽に過ごせるようになります。次に、良い姿勢の座り方と立ち方を解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
良い姿勢の座り方
座っているときは、空間に対して平行と垂直を意識して身を置くとうまくいきます。
良い姿勢の立ち方
ここでは解剖生物学者ピート・エゴスキューが考案したエゴスキューメソッドという姿勢矯正療法の活用を紹介していきます。両肩が腰の真上、両腰が両ひざの真上、両ひざは両足首の真上にあることを目指しましょう。
血中酸素濃度をチェックしてみても
座っているときに背筋が丸まっていると、肺を圧迫し呼吸が浅くなるので、脳に十分な酸素を送ることができません。
理想的な血中酸素濃度は100%です。しかし、悪い姿勢やストレスで呼吸が浅くなると、血中酸素濃度も低下します。
近年はスマートウォッチなどが普及したことで、簡単に血中酸素濃度を測定できるようになってきました。可能であれば、ぜひご自身の血中酸素濃度を確認してみてください。
もし、血中酸素濃度が常に99%を下回る場合は、正しい姿勢を意識してみましょう。血中酸素の改善を見込めます。
姿勢を意識する習慣を
正しい姿勢は「一日にしてならず」です。一日の中で数回は、正しい姿勢を意識する習慣をつけましょう。
例えば、朝身支度をととのえた後や昼休みのタイミング、お風呂上りなど習慣にしやすい時間帯を決めて、数分間良い姿勢で立ってみます。
全身が正しい姿勢に慣れると、以前よりも体調が良くなっていると感じるようになるはずです。また、悪い姿勢は体に負担がかかっていることが分かってきます。
不調をなくし、心地よい毎日を過ごすためにも、ぜひ、正しい姿勢を手に入れるチャレンジを今日からはじめてみませんか?
こんにちは、健康管理士・腸内環境管理士の中谷です。三姉妹の母で、毎日にぎやかに過ごしています。楽しみは美味しいお酒と観葉植物を育てること。美酒を作る発酵の力と、植物が持つ癒しのパワーを日々実感中です。植物で大切なのは根っこですが、人間にとっての根っこは腸。腸にまつわるお話や、健やかに過ごすヒントなどをお届けします。ぜひ、ご一読いただければ幸いです。