日本人の食生活は時代と共に大きく変化しました。明治から昭和、そして戦後はますます食の欧米化が進み、頻繁に牛肉・豚肉を食べるようになりました。
テレビの健康番組で、大学の先生などが「健康に牛肉が、豚肉がいい」といった内容が放送されていることもあり、肉を積極的に摂取しているという方も多いでしょう。
でも、テレビ番組にはスポンサーがいますよね。それが食肉加工会社であれば、あるいは出演した大学の先生が、その会社から研究費を貰っていたら…。
肉が「がんリスク」を上げるのは常識!?
WHO(世界保健機関)の専門組織である国際がん研究機関は、ソーセージやハム、コンビーフなどの加工された肉、あるいは牛肉や豚肉などの哺乳類の肉を多く食べると、18%も「大腸がん」などのリスクが高まると、2015年に発表しています。そして、週に500gを超えてはならないと基準を示しました。
(この研究対象となった地域の肉の摂取量は、1日あたり50~100g)
でも、日本では国立がんセンターが2013年、つまり2年前の数値を持ち出し「日本人の平均的な摂取が63gなので、がんリスクが小さい」 つまり、63g×7日=452g/週だと国民を安心させ、今でもこれは日本の常識になっています。本当でしょうか?
実態は違った!
やはり、からくりがありました。
後に発表になった同年2015年の結果を見ると、日本人の肉類の1日あたり摂取量平均値は、男性が106.3g、女性が77.4g、男女の平均が91.0gと、日本の国立がんセンターの発表の数値の1.44倍もあったのです。週に500gを優に超えています。
更に考えれば、日本人は西洋人に比べ体は小さく、しかもお魚離れが増えており、実態の食肉消費量は女性であっても多くの方は700g/週どころではないでしょう。
この半世紀で日本の食肉消費量は10倍に跳ね上がり、魚介類の消費量を上回りました。大腸がんが増えるわけです。残念ながら、この傾向は今後ますます広がっていくのでしょうか。
脳の老化の原因も動物性脂肪!
日本人の肉の消費量とまるで比例するように増加しているのがもう1つ、認知症やアルツハイマーの患者です。
動物性脂肪の消費量増大が、脳の病の原因のひとつであると考えられています。
日本人が好む肉にはとても脂が乗っています。脂身のみならず、霜降り牛も動物性脂肪がたっぷり。常時摂取し続ければ、じわじわと腸と脳の反応が鈍り、炎症が引き起こされてしまう、というわけです。
健康な身体を維持するには?
どのような生活を送れば健康を維持することができるのでしょうか?
動物性脂肪の摂取をできるだけ抑えて、魚や大豆製品からうまくタンパク質を摂取する食生活を送ることを意識すべきでしょう。
昔ながらの日本的な食生活を心掛けたいものです。近年、和食は健康的な食事として世界中から憧れの目で見られており、高い注目を集めています。残念ながら、日本では和食から離れている人が多いのも事実です。
日本人は長い歴史の中で、じつにすばらしい健康的な食生活を手に入れてきました。今こそ、その原点に立ち返ってみるべきでしょう。
やっぱり日本人にはお魚っしょ!
お魚を主に食べる人は食肉を主に摂取する人に比べて、心筋梗塞や冠動脈疾患、脳梗塞、アレルギーなどのリスクも低くなります。
刺身や煮魚・焼き魚だけでなく、地中海料理も参考にして毎日食したいですね。
そういえば、動物性脂肪は常温で固まってしまう「飽和脂肪酸」です。
シンプルながら、身体によいか悪いか分かりやすいですね。
酵素歴50うん年。
現在、健康・栄養学関係の書物を買い漁り、読むはずが積ん読状態。
飽食の時代、多くの食べ物が「病気へと導く源」になっていることを危惧。
健康には運動も欠かせないと言いつつ、コロナ禍より運動不足。
孫娘に「じぃじぃ、お腹でてるよ」とレッドカードを出される(^ω^)・・・