コラム

朝食抜きは、痩せるの?

太りたくないな~と、朝食を摂らない人、多いのではないでしょうか。また、5分でも多く寝たい!だから、朝食抜きっ!という人もいますよね。

私の子供時代では、毎日朝食を作り、家族揃って朝食を摂る家庭がほとんどでした。

最近は共働きも増え、時間がないからなのでしょう、朝食をとれない家庭が増えているようです。

子供への影響は?

子供のころ朝食を抜いていた人が、大人になってどうなったかの調査があります。

20年後を比べると、図のようになりました。

子供の頃も大人になってからも朝食を摂っていた人(○○)より、子供の頃か大人になってからのどちらかで朝食を抜いている人(○×、×○)は、BMI(肥満度)もお腹周りも数値が高いのです。

そして、子どもの時も大人になってからも朝食を摂っていなかった人(××)は、さらに太っていたのです。

太るのは、ドカ食いのせい?

朝食を抜くと、お腹が空いてドカ食いに繋がり、日々の摂取量が多くなったのでしょうか?

インターネットで調べてみると、「欠食による血糖低下のために食欲が増し、昼食や夕食を多く食べてしまうから」と、まことしやかに説明しているものがあります。本当でしょうか。

上記の図によると実際は、朝食を抜いた人のほとんどは、朝食分を補い切れていないのです。摂取カロリーが少なくても、太る。つまり、朝抜きは肥満度を増す、という事です。不思議ですね。では、どうしたらよいでしょうか。

朝食を少し食べればいいの?

ならば、朝、軽くでもいいから食事を摂ればよいのでしょうか。

2020年2月に興味深い論文が発表されました。1日の摂取カロリー量を同じにして、1日3食、高カロリーの朝食と低カロリーの夕食(朝型)と、その逆に、軽い朝食を食べ高カロリーの夕食(夜型)のパターンを比較した研究です。

結果は、高カロリーの朝食を食べた朝型の時のほうが、夜型より、1日のカロリー消費量が、なんと2倍になったのです。つまり、夜型はカロリーを溜め込んで太るという事です。

高カロリーの朝食を摂ると代謝のスピードが上昇し、体が熱を発生させる「食事誘発性熱産生」が、高いことがわかりました。

食事誘発性熱産生とは・・・

食事をした後、体が暖かくなりますよね。これは[食事 誘発性 熱 産生]によるものです。食事を摂ると体内に吸収された栄養素が細胞で代謝分解され、その一部が体熱となって消費されます。ですので、食事をした後は、安静にしていても代謝量が増えます。

ただし、加齢や運動不足で筋肉が衰えると、基礎代謝が低下するだけでなく、食事誘発性熱産生も低下します。

つまり、歳を重ねるたび太りやすい体質になる、という事ですね。もちろん、トレーニングで筋肉を増せば食事誘発性熱産生は高くなりますが、朝食型にすれば、かなり改善できる可能性があります。

また、朝ごはんから摂取した栄養は脳や体を動かすエネルギーとなります。朝食をしっかりとって、午前中から活動的に過ごしたいですね。

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