長寿地域として、しっかりとした資料が残されている島が世界に2つあります。
1つ目が日本列島、もう一つが地中海に浮かぶギリシャのクレタ島で、オリーブ、穀物、豆、野菜と香草、果物が豊富と記述されています。
この島の食事が『地中海食』と名付けられました。
地中海食と病気予防の関係
アメリカ人38万人の食習慣から、5年間にわたる死亡率とその死因を調べました。
この研究で用いられた九つの「地中海食スコア」の項目に当てはまっていれば1点(満点は9点)
みなさんは、何点でしたか?
結果はスコアが0~3点の人たちと比べ、6~9点の人たちは、死亡率が2割以上も低かったのです。主な死因は脳や心臓などの血管ダメージによる循環器疾患で、これが死亡率に影響しました。
また地中海に面したスペインでは、糖尿病に関する研究を中年の男女、約1万3千人に食事調査を4年半にわたって行いました。
地中海食スコアが高い人は、スコアが低かった人たちの糖尿病発症率に比べ、わずかその17%でしかなかったのです。
ちなみに、和食と地中海食の共通点と相違点はこのようなものでした。
・野菜、豆類を多く食べる
・穀物(小麦、米)を「主食」とする
・魚介類をよく食べる
・和食 ・・・油脂を使わない、発酵食品が豊富、海藻類を食べる
・地中海食・・・オリーブオイルを多用、乳製品が豊富、肉は比較的少なめ
オリーブオイルは?
地中海食の脂肪酸
先程の地中海食スコアの項目にオリーブ油がありません。あるのは一価不飽和脂肪酸と飽和脂肪酸の比率です。
つまり、植物油の特徴である一価不飽和脂肪酸に比べ、動物性の脂に多く含まれる飽和脂肪酸の摂取量が少ないことが重要であり、地中海食の特徴の1つです。
そう、飽和脂肪酸は、血中の総コレステロールとLDL(悪玉)コレステロール値を上げる大きな要因だからです。
ただし、植物油といってもココナッツやパームヤシの油は、動物性脂肪と同等に飽和脂肪酸が多いので気を付けましょう。
残念ながら、日本人はこの50年で飽和脂肪酸の摂取量が60%も増えてしまいました。
ひまわり油や菜種油などは日本で使われている油ですし、本来の和食は地中海食以上に動物性脂質が少なく、また、植物性食品に頼ってきたので、和食は地中海食以上に地中海的だったわけです。
なお、ひまわり油は2種あり、オレイン酸が多いタイプの方は、オリーブ油の脂肪酸の割合とほぼ同じです。だからといって、スプーンでこれら植物油をわざわざ飲まないでくださいね。大量生産するために薬品を使うので、色々と健康に問題があることが報告されています。
油選びも注意が必要ですね。
こんにちは!言歩木勤務歴10年のかみやまと申します★
管理健康栄養士などの資格を活用し、日々の健康に役立つ情報をみなさまにお届けできたらと思います。
健康的な生活を目指していますが現実は、よく食べよく呑みよく眠るです。。