脳卒中とは脳の血管が詰まったり破れたりすることによって、脳が障害を受ける病気です。 発症すると、障害を受けた脳の部位が司る身体機能や言語機能が失われたり、場合によっては死に至ることもあります。
爆笑問題の田中裕二さんや星野源さん、磯野貴理子さんらを襲ったこの病気。「若いうちはまだ大丈夫」・・・そう思わないでください。突然、手や足がしびれたり、ろれつが回らなくなったら危険信号。すぐに病気を疑ってください。
脳卒中の7割が脳梗塞!?
まずは脳卒中の内訳をご覧ください。
厚生労働省が全国156の病院で脳梗塞の発症率を調査した結果、最も発症患者が多かった季節が、なんと夏。次いで秋、多いと思われていた冬は3番目でした。冬の寒さよりも、夏の脱水症状によって、脳梗塞の危険度が増しているようです。
高血圧、高脂血症、糖尿病は脳卒中の3大危険因子と言われています。持病をお持ちの方は一層の注意が必要です。
◆脳梗塞には2種類ある
脳梗塞には大きく分けて2つのタイプがあります。
①脳塞栓症
心臓付近にできた血栓が移動し、脳の血管を詰まらせることで発症する。
②脳血栓症
脳の血管そのものが狭くなったり、血栓ができたりすることで発症する。これまでは高齢者の病気と考えられていましたが、猛暑が続く近年では脱水症状が引き金となり30~50歳代の若い世代が発症した事例もあります。
女性の場合、女性ホルモンの減少とともに発症するリスクが高まるともいわれています。妊娠・出産などでホルモンバランスが崩れたときや、更年期になってから血圧が高くなっている人は要注意です。
脳梗塞予防には血流改善
この時期の脱水症状の原因は汗。体内の水分が不足し、血流が悪化、血管は詰まりやすくなります。
トイレに行ったとき、尿の色が濃くなっていたら水分不足のサイン。こまめな水分補給を心がけてください。
脳梗塞を起こしやすい時間帯は、睡眠中と朝の起床後2時間以内に集中しています。体内の血液がドロドロになりやすい時間帯です。
そのため就寝前と起床後にコップ一杯ずつの水、できれば経口補水液やスポーツドリンクを2倍に薄めたものを摂ることが、脳梗塞の予防につながります。
次回は脳梗塞の発見方法や予防のしかたについてお知らせします。
健康管理士の松渓(マッケイ)と申します! 若い頃はスキー三昧の日々を送っていましたが大ケガをして引退。そこから健康のありがたみに目覚めました。皆さまの日々の暮らしに「ちょっと役立つ」情報を随時発信していきますので、参考にしていただければ幸いです。
残念ながら、25年ほど健康関連の業界に身をおく私からすると、世にあふれる健康情報の中には「?」と首をかしげたくなる内容も。そのため、つい辛辣な言葉もでてしまうことがあると思いますが、どうかご容赦くださいませ。