晴れの日は清々しくてハッピー ♪ 雨の日は髪もまとまらないしユーウツ…。そんな気持ちの面だけでなく、雨が降ると体がだるい、頭痛がする、古傷がうずく…など、体調不良に悩まされる人が増えています。近年「気象病」や「天気痛」と定義され、専門の外来を新設する病院も。なぜ、天気は私たちの体調にまで影響を及ぼすのでしょうか。
考えられる要因
◆低気圧の接近
気圧が低下すると、体への圧力が減るので、体はむくんでしまいます。似た例は、宇宙飛行士の無重力状態。「ムーンフェイス」と言われるほど顔はむくみ、人相がかなり変わります。
◆寒冷前線の通過
気温の急激な低下で、血行が悪くなり頭痛や古傷が痛むことも。梅雨どきは特に湿度も高いので、ダニやエアコンのカビよる喘息の発作にも注意が必要です。
◆前日との気温差が7度以上
季節の変わり目などの天候の変動は、繊細な私たちの自律神経や血圧などを変化させ、むくみや神経痛、高血圧、さらには心臓病、脳梗塞などを引き起こす可能性が高まります。
さらに意外な要因が…
◆性別が女性であること
女性の3人に1人は天候の変化によって頭痛やめまい、吐き気といった体調の変化が現れるという調査報告があります。
女性は筋肉量が少なく、気温の影響を受けて冷え性になりやすいこと。ホルモンバランスの変動により、男性よりも自律神経が乱れやすいこと。さらに、平衡感覚をつかさどる三半規管が男性よりも敏感で、天気が荒れる前の気圧の変化にもデリケートに反応しやすいなど、様々な原因が考えられています。
気象病で悩んだら、これを試してみましょう
1.耳全体のマッサージ
耳全体を手で軽くつかみ、優しく全体をぐるぐると回しましょう。コツは力を入れて引っ張るのではなく、痛みがない程度の力でゆっくりと右回りに10回、反対回りに10回行います。
2.ぬるめのお湯に入浴
37~39度のぬるめのお湯にゆっくり浸かってリラックスしましょう。湯船の中でふくらはぎをアキレス腱から膝に向かって軽くマッサージするとなお効果的です。
3.軽めの運動
事務職などで座り仕事の人は1時間に5分程度は立ってその場で足踏みをしたり、エレベータやエスカレータではなく階段を使うようにします。
自宅にいるときは痛い・だるいからと横になってばかりいないで、ラジオ体操やスクワットを行うと楽になります。
私たちの体はストレスを感じると、体内にカテコールアミンという物質が分泌され、頭痛やイライラ、不安感を生じます。このカテコールアミンは入浴や軽めの運動で代謝・消去されることが分かっています。
4.カフェイン飲料を飲む(即効性あり!)
コーヒーや紅茶に含まれるカフェインは血管の収縮作用があり、軽度の頭痛であればカフェイン飲料を摂ると楽になります。ただし飲みすぎると逆に痛みが強くなったり、胃腸を荒らしてしまうこともあるので注意しましょう。
日常生活に支障が出るような痛みは別として、天候不順によるちょっとした体調の悪化を何とかしたいと考える方はぜひ、試してみてくださいね。
次号も「天気と病気には密接な関係」についてお話いたします。お楽しみに ♪
健康管理士の松渓(マッケイ)と申します! 若い頃はスキー三昧の日々を送っていましたが大ケガをして引退。そこから健康のありがたみに目覚めました。皆さまの日々の暮らしに「ちょっと役立つ」情報を随時発信していきますので、参考にしていただければ幸いです。
残念ながら、25年ほど健康関連の業界に身をおく私からすると、世にあふれる健康情報の中には「?」と首をかしげたくなる内容も。そのため、つい辛辣な言葉もでてしまうことがあると思いますが、どうかご容赦くださいませ。