私たちの身体は、日々の食事に左右されます。健康のためにも、口に運ぶものの安全性について今一度しっかり考えてみましょう。
一見、何の問題もないように思える食品には、さまざまな危険が潜んでいます。油断することはできません。
健康維持に欠かせない栄養素であっても、過剰摂取は、病気やさまざまな健康被害の原因となることも・・・。注意が必要ですね。
サラダ油の危険性とは?
身近な食品として、サラダ油が挙げられます。毎日料理に使用しているという方も多いでしょう。実は、さまざまな加工食品やスナック菓子にも、多くの安価なサラダ油が使われています。
サラダ油にはリノール酸(オメガ6)という物質が含まれています。これは体内で生成することのできない必須脂肪酸で、食事から摂取する必要があります。
不足すると成長の停滞や、脱毛、皮膚へのダメージなどが起こされることもあるので大切な物質のひとつです。
そのため、一昔前までリノール酸が多く含まれるサラダ油は、健康に良いとされてきました。
しかし、身体のために必須であったとしても、多量に摂取して良いというわけではなかったのです。
リノール酸(オメガ6)は体内で、アラキドン酸という物質に変化します。これが過剰になると体内で炎症を起こし、活性酸素が大幅に増加することがわかってきました。
つまり過剰摂取が、シミやシワなどを引き起こす原因にもなり、美容の大敵だったのです。
慢性的な炎症状態が続けば、免疫細胞が必要以上に働き、組織がボロボロに・・・。やがてアトピー、アレルギーなど様々な自己免疫疾患が引き起こされます。長時間、炎症にさらされることによって、増殖スピードも早くなり、がん細胞に変化してしまうかもしれません。
リノール酸は身体に必要な物質であるものの、過ぎたるは及ばざるが如し。日頃の食事でコントロールするようにしましょう。
なお、油研究の第一人者である奥山教授によると、長期にわたる検証の結果、大量生産されるキャノーラ油には環境ホルモン作用があり、ダイオキシンより毒性が強いとおっしゃっています。知らなかったでは済まされないですね。
植物油のオメガ6の暴走を防ぐには
奥山教授は、リノール酸(オメガ6)の悪さに対抗するために、もう一つの必須脂肪酸であるオメガ3(αリノレン酸と、魚の油であるDHA・EPA)を多く含む食品の摂取を推奨しています。オメガ3はアラキドン酸の炎症作用などを抑える働きをしてくれます。
私たちの細胞の膜を作っているリン脂質に、アラキドン酸(オメガ6)とEPA(オメガ3)、DHA(オメガ3)が結合します。なお、αリノレン酸は、体内でEPAに、そしてDHAに変化します。
オメガ6とオメガ3の関係は、椅子取りゲームのようなもの、オメガ6の摂取を減らせば、おのずとオメガ3の比率は上がります。
DHA・EPAといえば、いわずと知れた魚介類ですね。
αリノレン酸を50%以上含有する油は、
●荏胡麻油(紫蘇油)
●亜麻仁油です。
奥山教授はさまざまな研究から、オメガ6とオメガ3の摂取の比率は2:1から1:1の間を勧めています。血液検査で分かるのですが、フライドポテトや唐揚げが好きな人は、血中のオメガ6とオメガ3の比率が、20:1、ひどいと50:1という人もいます。
ポテトチップスをはじめスナック菓子やケーキ、サラダ油をたくさん使う中華や洋食、加工食品ばかりでなく、魚介類や野菜が中心の和食を選んだ方が日本人には良さそうです。
お子さんがいらっしゃる方やスナック菓子好きな方、レシピのコラムで紹介の油を使わない簡単野菜チップス(←クリック)を、ぜひ参考にしてください。オヤツ替わりになり、しかも健康的です。
酵素歴50うん年。
現在、健康・栄養学関係の書物を買い漁り、読むはずが積ん読状態。
飽食の時代、多くの食べ物が「病気へと導く源」になっていることを危惧。
健康には運動も欠かせないと言いつつ、コロナ禍より運動不足。
孫娘に「じぃじぃ、お腹でてるよ」とレッドカードを出される(^ω^)・・・