コラム

25万人の命を奪う●● なぜ日本でOK?

日本の悲しい現状

現代の日本人は、食生活の欧米化とストレスフルな社会環境により、腸内環境への悪影響が大きくなりました。

食生活の欧米化というのは、パン食を好む人が増え、肉類やインスタント食品、ファストフードなどを食べる機会が増えたことを指します。昔のように、米に味噌汁、焼き魚と野菜を多く使った副菜といった、バランスの良い和食を毎日食べる人は少なくなっています。自然の食材、発酵食品の摂取量が減り、添加物、精製された小麦や白糖、脂肪たっぷりの霜降り肉、薬品を使用し精製された油などの摂取量が大幅に増えました。

また、ストレスの多い社会では、食事の消化不良が起きやすくなります。ストレスや不規則な生活によって胃腸の調子や免疫力が低下、飲酒や喫煙といった習慣も身体機能に負荷をかけるので、体調を維持することが難しくなりました。

命と引き換え  ●●の過剰摂取!

食生活が欧米化すると、当然、ファストフードを食べる機会が多くなります。すると、ファストフードによく使用されるマーガリンショートニングに多く含まれている「トランス脂肪酸」を摂取する機会も多くなります。

トランス脂肪酸は、ケーキやドーナッツ、スナック菓子などの洋菓子や揚げ物、レストラン、屋台の食べ物で使用される食用油脂に使用、動脈硬化などを引き起こすとされる脂肪酸の一種です。

このトランス脂肪酸、毎日の摂取カロリーの1~2%しか摂っていなくても、血中の脂肪値を大幅に上げ、心臓疾患や突然死のリスクを3倍に高めることが分っています。その理由は腸内の短鎖脂肪酸に影響を与え、免疫システムと腸内細菌、脂肪の代謝作用を狂わすものだからです。

それゆえ、世界規模で毎年25万人がトランス脂肪酸の摂取が原因で死亡しており、欧米では使用を禁止。
世界保健機関(WHO)も、不必要な有毒化学物質で命を奪うトランス脂肪酸を、2023年までに世界中の食べ物から取り除くようにと発表しています。

日本はどうなのでしょう。なぜか食品産業が絡む添加物や油などの規制が甘く、わたしたち消費者が自己防衛するしかないのが現状です。

腸内細菌が身体によい影響を与えられる食事をすることが大事

同じ食べ物でも、身体に与える影響は大きく違ってきます。

例えば、全粒粉と果物、野菜からなる2000キロカロリーの食事と、同じく2000キロカロリーのファーストフードを食べるのとでは、ファイトケミカルと腸内細菌の働きにより、身体に与える結果は大きく異なります。

健康に日々を送る為には、しっかりと精製されていない穀物や、魚、野菜・果物などを摂取することが重要なのですね。

評価をお願いします

最近の記事