前回は脳梗塞の種類や症状、注意すべき時間帯などについてお話しました。まさにこの時期、危険度が増すことを初めて知った方も多かったのでは?
この病気は一つ間違えると半身不随になったり失語症を起こしたり、最悪の場合は死に至ることもあります。そうならないためにも今回は早期発見や予防のしかたについてお話します。
脳梗塞のサインを見逃さない
脳梗塞は何の前触れもなく発症すると思われがちですが、経験者の話を聞くと、サインがあるようです。絶対とは言えませんが、前兆に気づくことができれば、重症化する前に治療を受けることが可能ですね。アメリカ脳卒中協会が取り入れている「ACT-FAST」という簡単なテストがあります。
脳梗塞の小さなサインを見逃さないために、毎日の習慣として「ACT-FAST」を行なって脳梗塞の早期発見に役立てましょう。
乾く前に水分補給で脳梗塞を予防
夏の脳梗塞の原因は脱水によるドロドロ血液。水分補給は喉が渇いたときや汗をかいたときと思いがちですが、それでは体内の水分不足に対応できません。水分を摂取してもすぐに血流が改善するわけではありません。体に浸透するには15~30分くらいかかります。大切なのは汗をかいていなくても、こまめに水分を摂ること。
エアコンによる乾燥にも注意
私たちは汗を体外に排出することで体温調整を行いますが、皮膚や吐く息などから水分を蒸発させる「不感蒸泄(ふかんじょうせつ)」という仕組みも備わっています。エアコンにより乾燥した部屋では不感蒸泄が増え体から水分が奪われやすくなります。とくに高齢者の場合は喉の渇きに気づきにくくなりますので、周囲から「お水飲んだ?」といった声掛けも大切です。
かつての日本の気候とは違う、亜熱帯と化した猛暑が毎年襲ってきます。「ACT-FAST」のチェックと水分補給をしっかり行い、脳梗塞を予防してくださいね。
健康管理士の松渓(マッケイ)と申します! 若い頃はスキー三昧の日々を送っていましたが大ケガをして引退。そこから健康のありがたみに目覚めました。皆さまの日々の暮らしに「ちょっと役立つ」情報を随時発信していきますので、参考にしていただければ幸いです。
残念ながら、25年ほど健康関連の業界に身をおく私からすると、世にあふれる健康情報の中には「?」と首をかしげたくなる内容も。そのため、つい辛辣な言葉もでてしまうことがあると思いますが、どうかご容赦くださいませ。